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矢野 康英; 上羽 智之; 丹野 敬嗣; 吉武 庸光; 大塚 智史; 皆藤 威二
Journal of Nuclear Science and Technology, 9 Pages, 2023/00
被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Nuclear Science & Technology)高速実験炉「常陽」で中性子照射したPNC316の引張特性に及ぼす中性子の影響を評価した。PNC316被覆管とラッパ管は、照射温度400ら735Cで照射量21から125dpaで照射された。照射後の引張試験は室温と照射温度で実施された。照射材の著しい硬化と軟化は確認されたが、照射後の引張延性は工学的なレベルを維持できていた。また、400から500Cの範囲で110dpa照射されたPNC316ラッパ管の最大スエリング量は2.5%であり、10%以上のスエリングが生じたPNC316や15Cr-20Ni鋼のような日本の20%冷間加工材は、塑性不安定は小さかったけれども、十分な延性と加工硬化性能を維持していることが分かった。
庄野 彰; 佐藤 若英*; 岩井 武彦*
JNC TN9400 2000-096, 113 Pages, 2000/06
BFS-58-1-I1炉心に関する最新の実験解析結果を報告する。本炉心は、中央部から順にU無し燃料領域、MOX燃料領域、濃縮UO燃料領域が配置された特殊な構成を持つ。当初入手した実験情報のうち、物質配置を決定するラッパ管間隔を修正する必要が生じたので、解析を全面的にやり直した。JUPITER解析と同様に、高速炉用70群基本炉定数セットJFS-3-J3.2を用い、プレートストレッチモデルに基づくセル計算によって炉中心反応率比を求めたが、その解析精度が測定誤差では説明できないほど悪いことがわかった。そこで、プレートストレッチモデル適用性の良否を検討するために、ペレットの原子数密度を保存するセルモデルの効果を、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMVPを用いて調べた。また、JFS-3-J3.2の適用性の良否を検討するために、高速炉より軟らかな中性子スペクトルで重み付けされたSRACライブラリを用いて一部の核反応断面積を置換した場合の効果を調べた。その結果、MOX燃料領域及び濃縮UO燃料領域とは異なり、典型的なNa冷却MOX燃料炉心に比べてきわめて軟らかい中性子スペクトルを示す炉心中心領域(U無し燃料領域)のセル計算では、プレートストレッチモデルが無視できない計算誤差を引き起こすこと、ならびに、JFS-3-J3.2をそのまま適用することは適切でないことがわかった。これらの考察を踏まえ、U無し燃料領域には原子数密度を保存するセルモデルを適用するとともに、JFS-3-J3.2の構造材核種の散乱断面積をSRACライブラリと置換して実効断面積を求めた。その結果、炉中心反応率比に関して測定誤差範囲内の解析精度が得られた。また、臨界性についても、輸送・メッシュ補正後の2次元RZモデル解析値はIPPE及びCEAの報告値と同等の値を得た。さらに、これらの解析情報を考慮した炉定数調整結果を検討した結果、JUPITER実験解析結果との整合性は良好であることを確認した。これらの知見は、解体核処分支援のための共同研究において今後実施するBFS-2臨界実験解析にも適用できる。
Brear, D. J.
PNC TN9410 98-005, 53 Pages, 1998/01
仮想的な炉心損傷事故時において、溶融燃料は燃料集合体ラッパ管等のスティール構造材と接触した場合には、燃料は固化して構造材表面にクラストを形成するとともに、構造材の表面は溶融する可能性がある。このような溶融・固化過程は、燃料の固化挙動、すなわち燃料の炉心からの流出挙動に影響を及ぼす。この場合、燃料およびスティールの中に形成される温度勾配によって、燃料からのスティールへの熱移行速度が計算されることになる。本研究では、初期に液体状態にあるUO2が固体スティールに接触する場合に1次元非定常熱伝導方程式を適用し、最新の物性値を用いることで、燃料クラストの形成およびスティール溶融が生じる条件を予測した。また、その一方もしくは両方の物質が相変化する時の界面温度を計算するための簡易解析手法を作成した。本研究で予測されたスティール溶融条件を既存の実験結果と比較して、モデルの妥当性を確認した。
関 正之
PNC TJ8009 91-001, 81 Pages, 1991/06
大型高速実証炉長寿命燃料集合体のラッパ管には、スエリングの小さい高強度高クロムフェライト系耐熱鋼が用いられる可能性がある。しかし、高強度高クロムフェライト系耐熱鋼はオーステナイト系ステンレス鋼に較べて溶接が難しく、ラッパ管として実用化するには溶接施工法の確立が必要である。初年度(平成元年)の研究では三種類の溶接法(TIG、電子ビーム溶接、レーザー溶接)の比較を行い、電子ビーム溶接法が溶接ビード形状、溶接欠陥、引張性質、曲げ性質、衝撃性質、クリープ破断強度などで最適であることを見いだした。前年度は電子ビーム溶接法により、ラッパ管とラッパ管と同材質の模擬エントランスノズルとを円周溶接するための溶接条件の検討、溶接後の割れ防止のための後熱処理条件の検討を実施した。本年度は、前年度に検討した後熱処理条件(真空熱処理炉)行われたものと同等の硬さ、組織を目標に電子ビーム法による局部焼鈍処理法を検討し、最終的にはラッパ管とエントランスノズルを電子ビーム溶接した供試材を用い、電子ビーム法による局部焼鈍条件を見い出した。
澤田 周作*; 大橋 正久*; 金戸 邦和*
PNC TJ9124 91-002, 331 Pages, 1991/03
高速実証炉「常陽」では、照射用炉心の長期的な運転計画、運転管理の検討のため、炉心湾曲解析コード"HIBEACON"の機能を充実し、湾曲挙動特性を迅速、かつ精度良く計画できるように改良してきた。本件は、炉心湾曲解析の入力となるラッパ管温度、中性子束分布を計算する"HITETRAS"コードを、これまでに改良を加えてきた上記"HIBEACON"コードと連係が取れるように改良し、ラッパ管温度、中性子束計算から炉心湾曲解析までの一連の計算が出来るようにするとともに、上記改良を施したコードを用いて、「常陽」MK-IIIの炉心湾曲解析を実施し、MK-IIIの湾曲特性を明らかにすることを目的とする。上記目的に基づき、下記を実施した。 1)炉心湾曲解析コードの改良 a.HITETRASコードにおける温度、中性子束の出力機能の改良 これまでのHIBEACONコードの改良に対応して、ラッパ管温度、中性子束の出力方式の改良を行った。 b.HITETRASコードのプログラムサイズの可変化 COMMON変数に対し、INCLUDE文、及びPARAMETER文を使い、解析対象に応じてプログラムサイズを変更できるようにした。 c.HIBEACONコードの改良 下記 2)の「常陽」MK-III炉心湾曲解析を実施するに当たり必要となった以下の改良を実施した。 a)ラッパ管間ギャップ計算方の変更 b)自由湾曲量成分出力機能の追加 c)リスト出力項目選択機能の追加 2)「常陽」MK-III炉心湾曲解析 「常陽」MK-IIIは、高中性子束化、炉心の2領域化、照射スペースの増加等、MK-II炉心から大きく異なる炉心特性を有する。そこで、改良した"HIBEACON"コード及び"HITETRAS"コードを用い、MK-III炉心の湾曲挙動を解析し、炉心湾曲の観点から健全性の面で特に問題になることはないことが明らかとなった。